飼い主さんが意識すべき「愛犬との距離感」一緒に寝るのは絶対にNG?

犬を飼っている皆さん、愛犬は可愛いですか?
100%に近い飼い主さんが、この問いに関して「YES」と答えるはずです。
しかし、実はあまりに愛犬との距離感が近すぎてしまうと良くないんです。
「え?飼い主の愛情がより伝わった方がいいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実際にはある程度の距離感を大事にした方が良いといわれています。
そこで今回は、飼い主さんが意識すべき「愛犬との距離感」について考えたいと思います。
犬は可愛くて愛情深い生き物
犬種によってその程度は異なりますが、基本的に犬は愛情深く忠誠心が高い生き物です。
これは長らく群れで行動し人間と暮らしてきた歴史から見ても明らかです。
リーダーである飼い主さんに従うことで犬は安心感を抱き、愛情を受けることで幸福を感じることができるわけです。
例えばゴールデン。レトリバーやラブラドール・レトリバー、ヨークシャーテリア、柴犬、ボーダーコリー、ブルドッグなどは忠誠心の高い犬種として知られていますし、ポメラニアンやミニチュア・ダックスフンド、トイプードル、ボストンテリア、マルチーズなども飼い主さん大好きで甘えん坊な性格の子が多いです。
この忠誠心や甘えん坊な性格こそ日本で犬を飼う人が多い最大の理由ともいえますよね。
そのあまりの可愛さにメロメロになる飼い主さんやその家族も多いのではないでしょうか?

ある程度の距離感を意識した方が良い理由
前述した通り犬は忠誠心や甘えん坊な性格の子が多いので、犬好きの飼い主さんの場合は「ベタベタ」と表現できるほど距離感が近くなってしまうケースもあります。
しかし、あまりに距離感が近すぎてしまうと思わぬ弊害が生じてしまう可能性もあります。
飼い主さんも犬も幸せに暮らしていくためには、「一定の距離感」が必要不可欠なのです。
その理由をいくつか挙げていきましょう。
①主従関係が希薄になる
犬と人間は、長らく「主従関係」が成り立っています。
しかし、近年愛犬と一緒に寝たり、甘やかしすぎたりなど主従関係が示せていない飼い主さんも増えているように感じます。
ベタベタした時間が長くなれば、主従関係が希薄になり言うことを聞かなくなるリスクが高まってしまうのです。
特に生後3ヶ月~1歳までの期間はしつけをする重要な期間となりますが、この時期に甘やかしすぎてしまうと主従関係が築けずにしつけが不十分になってしまいます。
犬には元々リーダーから離れて眠るという習性がありますが、この習性も一緒に寝る機会が増えれば増えるほど希薄になってしまうわけです。
②犬が不安分離症になる可能性が高まる
近年問題になることが多い犬の「不安分離症」ですが、これも飼い主さんとの距離感が大きな原因になっているといえるでしょう。
不安分離症は飼い主さんと離れることで様々な問題が生じる症状のことで、排尿の失敗や部屋を荒らす、自傷行為、吠え続ける、体調を崩すといった悪影響が及んでしまいます。
適度な距離を取り(甘える時間もしっかりと作る)、お留守番に慣れさせることで不安分離症に陥るリスクを減らすことが可能となります。
③一緒に寝ることで健康被害が起こる可能性がある
愛犬の可愛さから犬と一緒に寝てしてしまう飼い主さんも多いですが、これもデメリットがあります。
前述した主従関係が希薄になるという問題の他にも、犬の抜け毛やノミ、ダニといったものが飼い主さんに付着しアレルギーなどの健康被害が及ぶ可能性が高まるという問題が生じます。
④思わぬ事故の確率が高まる
大型犬であればそれほどリスクは高くありませんが、小型犬の場合は就寝中の事故といったリスクもあります。
4㎏未満の小型犬の場合、飼い主さんの下敷きになり窒息したり、ベッドから落下して怪我をするリスクも生じます。
特に冬場は毛布など寝具が多くなるため、犬が埋もれやすくなるため注意が必要です。
寝る時は別々に、ベタベタしすぎない意識が重要
ここまでの話で容易に想像がつくと思いますが、「愛犬との距離感」を意識し「ベタベタしすぎないこと」がとても重要です。
愛犬と一緒に寝るのは避けて、ケージや犬専用のベッドで寝かせるようにすべきですし、普段の生活の中でもベタベタしすぎないこと(主従関係を意識させること)を徹底すべきでしょう。
まとめ
今回は、飼い主さんが意識すべき「愛犬との距離感」について解説してきました。
犬は可愛くて従順であるため、ついベタベタしすぎてしまいますよね。
しかし、主従関係や不安分離症、健康被害、怪我のリスクといったデメリットが生じるため、一定の距離感で接するべきだといえます。
「普段から愛犬とベタベタしているかも」と自覚がある飼い主さんは、ぜひこの機会に距離感を意識してみてはいかがでしょうか?
一定の距離間を保った方が愛犬にとっても良い環境になるわけですから、ぜひ実践してみましょう。

